古処会 第一回
第1回 「 私の歩いてきた途 」
根本特殊化学株式会社 代表取締役会長
根 本 郁 芳 氏
講演会の聴講感想
第一回古処会が去る12月2日開催された。
記念すべき初回講師に根本特殊化学株式会社の根本郁芳会長をお招きし、約一時間余、「私の辿ってきた道」と題して熱いお話を聞かせて頂いた。
根本会長は東京朝倉同窓会の前会長であり、又色んな局面で同窓会へのご支援等を頂いており、根本会長・・・云々というより、お許し頂ければ、根本先輩とお呼びして聴講感想を記していきたい。
古の言葉に「仁愛を以って自己の完結を成す」という言葉がある。
私は根本先輩を見る度にその言葉の意味するところが実感できる。
本日の講演では、心掛けている事として「出会いを大事にする」と言う事を強調された。
「自分は色んな人と出会い、そして助けられ、ここまで来ることができた。兄に助けられ、恩師に支えられ、実業界の先輩に教えられ、そして今がある」との事。
さりげない語り口であったが、先輩はこの事を心に刻まれ、意識することもなく、むしろ当然の義務として決して恩を忘れられていない。
この事は言葉を変えて言えば、「出会いへの感謝」に他ならない。だから又、新しい「大事な出会い」ができるのではないだろうか。
先輩の魂の原点にはいつもこの「出会いへの感謝」があるのだと思う。
そうすれば、先輩が向けられる同窓会や後輩たちへの慈愛に満ちた眼差しが理解できる。ここでも先輩は「出会い」なのだろう。有難い事と思う。
講演の中で、先輩はゲーテの格言やガンジーの7つの大罪を紹介された。そして杉並の公園には先輩の手によるガンジーの銅像と、7つの大罪を記した記念碑があるという。
これらの言葉を選ばれ、そして記念像の区への寄贈は、又先輩らしい言ったら失礼だろうか。しかしながら、私には先輩の高くて熱い志を見る。
講演後の質問に「僅か3年間の役人生活を経て、いきなり良く会社経営を為されましたね。秘訣は何ですか」というのがあった。先輩の 答えは・・・・実は答えになってなかったと思う。
しかしながら、私は「出会いへの感謝」と「人・社会・地球への貢献という志」にあるのではないだろうかと思う。
私は先輩の執筆された「航跡」という回顧録を読ませて頂く機会を得た。
その中でも、後藤明生さんを始めとする多くの友人達、それに勉強に向わせてくれた恩師との交流が綴られている。後藤さんとの甘木駅での別れは詩情たっぷりであり、名作映画の名場面でさえある。そして真相は本日の講演で知った。その生活苦ゆえの真相に涙した。
本日の講演、唯、川の流れの如く偉ぶられるそぶりも無く、むしろ控えめにそして静かに思いを語られた。
「仁愛を以って自己の完結を成す」
私は、否、私達は郷土の、そして母校の先輩に根本先輩を持ち得た事を誇りに思う。
古処会副委員長 上野誠一(朝高22回卒)
*PS モハンダス・カラムチャンド・ガンディーによる 7つの大罪
- 汗なしに得た財産
- 良心を忘れた快楽
- 人格が不在の知識
- 道徳心を欠いた商売
- 人間性を尊ばない科学
- 自己犠牲を伴わない信心
- 原則なき政治
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆第1回古処会
講 演 「 私の歩いてきた途 」
根本特殊化学株式会社 代表取締役会長
根 本 郁 芳 氏
略 歴
・昭和27年 朝倉高校卒業(4回卒) ・昭和31年 早稲田大学第一法学部卒業
・昭和31年 労働省東京労働基準局入局 ・昭和34年 合資会社根本光化学研究所(根本特殊化学株式会社の前身)入社
・昭和39年 代表取締役社長就任 ・平成20年 代表取締役会長就任 現在に至る
・平成21年 杉並区日印交流協会 会長就任 現在に至る・平成15年~平成22年 東京朝倉同窓会会長
・朝倉高等学校在校生の中国(大連・上海)視察等の支援を継続中
根本特殊化学株式会社 http://www.nemoto.co.jp 1. 日時 : 2011年12月2日(金) 18 : 00 受付開始 18 : 30 ~ 19 : 15 講演会 19 : 30 ~ 21 : 00 懇親会
2. 場所 :株式会社 ブリヂストン本社・地下1F食堂
3. 費用 講演会 : 一般 1,000円 学生無料 懇親会 : 男性 4,000円 女性 3,000円
(ただし45歳以下は男女ともに3,000円。現役学生無料)
4. 申し込み:ここをクリックして必要項目を入力してださい。
期限 11月22日(火)
5. 問い合わせ : 同窓会事務局( tokyo.asakura@gmail.com )